忙しすぎる。やらねばならぬ事に時間を喰われて、またやりたい事が悉く犠牲になっている。

やりたい事。そう、やりたい事がパンクしている。

供給が多すぎる。首が回らなくなるので、もっとみんなスローペースで生きてほしい。追う側の足の速度と筋力の事も考えてほしい。早さばっかり追い求めたってついて行ける人はごく僅かだし、裾野が広くないといずれ経営は回らなくなるぞ。広い裾野からコアなオタク（歩く生き字引・その道の専門家）を醸造するのだ。

テクノロジーの進化によって作業を雑に高速で回すのを是とする人間が増えているので、最近は思考を放棄して浅いところでフワフワ楽しむのが主流っぽい。このままではコアなオタクは絶滅危惧種ではないかと思っているし、コアなオタクが絶滅するという事は、ビッグデータによってコアなオタクの力を間借りしているテクノロジー勢も揃って道連れである。

イナゴの大群よろしく食害が発生しやすいやり方なのだから、大量供給するなら土は計画的に耕しておかないと、いずれ食べるものがなくなって飢えてしまうのではないだろうか。便利なシステムは使うに越したことはないけれど、誰がそれをメンテナンスしているか、していくか、してくれる人を支えるか、というのは、皆で考えておいた方がいい。ロストテクノロジーになってからでは遅いぜ。誰も全体と本質を分かっているヤツがいない状態での教育ほど危ういものはない。

そして僕も僕で、好きなもの全部を漏れなく追おうとするのは辞めなさい。自殺行為だ。大体、週5日もヘトヘトになるまで考えて動いて、休みがたった2日しかないのに、ボリュームたっぷりな各種コンテンツをすべて消化できると思っているのか。特に君は消費するより作る方が楽しいと思ってしまう人間なのだし、常よりつまみ食いを許せ。メインターゲット層じゃないんだから、つまみ食いでも良いじゃないか。供給側やその道のオタクたちの話についてゆけずとも、話の引き合いに出されたネタが分からず怒られたり落胆されても、それは怒ったり落胆する供給側やオタクくん側の課題であり、引いては元ネタの簡単な説明すらせず「分かるやつだけ分かればいい」と言う人ばかりで、楽しむための土壌を育てる人がいないという、界隈全体の課題であり、君が心をすり減らしてまで寄り添うべきものではない。そもそも、君はそんな奴らの事は追わないじゃないか。君が追っているのは、寛容さのあるコンテンツばかりじゃないか。コンテンツは感動し、楽しむためにあるものだぞ。修行じゃない。あんよがじょうずなギャルになれ。

以前どこかで見た、企業がこぞって社員を休みなく労働させた結果、街から消費者が消えたという風刺漫画を思い出す。アレが現実になってきているように思う。供給に対して消費が追いついていない。消費が追いつかないものはやがて好きの気持ちが風化していく。好きの気持ちが風化すると、虚しさがやってくる。それがイヤで、1つのコンテンツしか追わなくなる。1つのコンテンツしか追わなくなるので、自然と手に入る情報が偏ってゆく。

情報が偏ってゆくと、判断力や自分で面白い事を探す力が失われてゆき、視野が狭くなる。視野が狭くなると、発想力が失われてゆき、包括的に働ける能力がなくなっていくので、生活が苦しくなり、楽して稼ぐ系の危険なビジネスに手を染め始める。危険なタイプの依存の始まりである。働きすぎは体に毒だ。政府、3連勤したらお休み……の法則とか作ってくれないかな。忙しい時に休むにはまず当人と企業にメンタルヘルスマネジメントの訓練が必要だし、チームワーク能力も必要になるので、いきなり「社員を4連勤させたら罰する」と言われても困っちゃうと思うので、企業側の準備期間とかも必要だと思うけど、ベーシックインカムと週休3日制、実現しないかなぁ。

日本人は、よくばりワーカホリックさんだ。そんなだから疲れた挙句に楽して稼ごうみたいな人が増えちゃって、その皺寄せで詐欺とか強盗とか誘拐とか傷害事件のような犯罪や、転売みたいな迷惑行為が増えてるんだと思うぞ。近頃は子供の行方不明が増えているとも聞くし、そうなると親は色々な事に警戒しなければいけなくなるので、周りを頼れず1人で全部の負担を追わねばならず、その上で時間や体力や経済的な事情で子供を満足させられなくて起こる家庭不和でノイローゼになってしまう。

親の精神がすり減ると、自然と子供が犠牲になる。子供が犠牲になる社会なんてどう考えてもおかしい。僕らは人間だぞ。理性と論理という機能を有しているのだから、弱肉強食だとか言っても自然の摂理なんて言葉では済まされないし、考える事を放棄したら「次はお前の番だ」という事になりかねない。当然だ。助けを求めても助けてくれなかったヤツのこと、助けたいなんて思えないじゃん。痛いからやめてと泣いても叩くのをやめてくれないなんて、いじめじゃん。「自分の利益だけを追求して、他の人を傷つけたり食い物にして良い」なんて思ってるヤツとお付き合いするの、危ないじゃん。身の安全のために付き合う人を選ばなきゃなんて、しんどいじゃん。そんなのは。ゆるく楽しく生きるためにも、シャンとしなきゃいけないとこはシャンとしてこうよ。過労の放置は甘えだよ。

過労すると、自分の事で手一杯になって、人の事を助けられない。せめて簡単に扱えるサバイバルセットを投げ込んであげられればいいが、それを用意する暇もなくなってしまうと、もうどうしようもない。助けられない人になると、「あいつに頼んでもムダ」となるし、ビジネスの世界ではそれは放置すると致命傷になり得る。だって、「役に立たねば居場所はない」の文脈であると同時に、「仲間を呼んだ。しかし助けは来なかった」なんだもの。おしゃぶり口に入れてバブバブ暴れてる大人にゴマすって、一緒に仕事をする仲間の事をおざなりにするヤツに、未来はないと思う。

顔が見えない上に個性が見えない、その上で耳障りの良い言葉しか言わない人間には気をつけたほうがいい。クセの強さを残しつつも、「疾病利得を手放した障害者」や「悩みを打ち明ける貧困層」を搾取しない人を信じると良い。行動と言動に一本筋が通っている人間を信じると良い。一本筋が通りつつも、変にプライドが拗れてないヤツを信じると良い。仲間との楽しい日々をチョコチョコ表に出している人を信じると良い。素直にごめんなさいとありがとうが言える人を信じると良い。個人を追うなら特にそう思う。個人でビジネスをしている人はチームではない分、存続するには善性の存在である事を求められるから。詐欺に騙されたり、えげつないレギュレーション違反をして、取り返しがつかない（無傷では済まない）事をしてしまう場合もあるから。

でも、取り返しがつかない事を「させられた人間」を救済措置なく弾く社会にはなって欲しくないので、やらかした人たちの事も、姿勢を正したら、潰そうとせずに見守ってはあげてほしい。

何が言いたいのか分からなくなってきた。

結論を言うと、「疲れ」を認識したらその時点でみんな頭の中を「banana」しか言えない人にして、妄想のハワイへ行こう。疲れを放置すると僕みたいな奇行に走ってしまうぞ！！キレそうになったら休めーーーーーーーｯｯ！！！