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矛盾に関してはなるべく中立な立場での執筆を心がけていますが、最終的な結論は運営者の倫理観に依っています。このサイトの情報からご自身で何かを判断・決断される際は、あくまで1人の人間の一意見と捉えるのが健全と思われます。

……かんたんに言うと、僕が見聞きして感じた「なぜ?どうして?」に対して、ただひたすら感想を言っているだけです。

( ˘ω˘ ){僕の考えだけに依存しないでね!
ぼくの ことば が わかりづらいな と おもったら、した の もじ を すこしかえて、chatGPT きいてみると わかりやすく してくれるかも。

「”ここに わかりづらかった もじ を いれる上記の文章を校正してください。表現は7歳の子供にもわかるように修正してください」

人文学が好きかもしれない。

縁あって昭和の随筆家、寺田寅彦の「庭の追憶」という随筆を勧められたので、ご飯を食べている時にゆったりと読んでみたのだけれど、とてもよい。よすぎる。なんだこれは。

筆者の寺田寅彦さんが30年以上前に家族と住んでいた家を描いた絵が、東京の美術展に飾られているぞ、という知らせを、普段あまり交流していなかった知人からふらっと受けて、おおそうか、とふらっと行ってその絵を見て、昔をしんみり思い出す、といった感じの日記なのだけれど、最初の読み味から日常というか……当時の寺田寅彦さんの生活の片鱗が見えていて、普通に本人から世間話を聞いているような感覚になった……。

僕はこの人の事を「物理学者の随筆家」という情報くらいしか知らない状態で読んだのだけれど、とても読ませる文章というか、想像力を引き立ててくれる風景描写で、想い出を読者にもありありと想像できるように書いてくれていた。最後の衝撃展開でいつもの共感しいな特性が出て、「う、うわぁ〜〜〜!!!」と泣きそうになった……と同時に、その後に言っていた事が共感しかなく……創作の原点とも言うべき核心的な内容をポツポツと話していた……

失った繋がりを語り継ぐ事の愛おしさを感じられる、とても穏やかで素敵な随筆だった。

こうやって随筆を遺してくれているからこそ、僕は寺田寅彦さんに出会えた訳だし、ラテン語とかを学ぶ人たちも言っていたけど、文字で自分を遺してくれている人たちとは、生きた時代が違っても文献を通じて会話ができる……ありのままを遺してくれていれば遺してくれているほど、その人は死なない……過去と読み味から、知らない人でもまるですぐ隣に居る友人かのように蘇らせる事ができる。

もちろん、昨今話題のAIで故人を復活……というのは、既に本人が死んでしまっている以上はむずかしい。どんなにがんばって分析・再現したって、故人本人が監修できていないのだから、結局それは周囲の人間や関心を寄せているファンの作り上げた理想の故人、「こうあって欲しい」の幻想だ。大体、それを本人が喜ぶかどうかも分からない。僕だったらちょっとイヤ。僕の名を語って好き勝手いたずらなどはして欲しくないので、死後に作るんじゃなくて、作るなら生前に監修させて欲しい。

ただ、縋る人の気持ちも理解はできるし、生前に監修といっても、人間は死ぬまで成長する生き物だから、ブラッシュアップの文脈での話になるので、多くの人の場合、予算的にむずかしいものはあると思う。なので、こうやって人力100%の、ありのままの自分をカテゴリ別に記録に遺していく事で、「死ぬまでの人生で築き上げた理想の自分」を後世に残していく事は可能なのではないかと思った。

大切なのは、自分の足で立って痕跡を残す事。自分を偽らない事。己を知り、人を知り、自分なりに美しく思考を磨き上げ、積み上げてきたものを否定しない事。ありのままの善性を記して、時にちょっと人間らしい脆さも加えて、大変な事もいっぱいあったけれど、それでも楽しく生きていた、という記録を残す事。それで言えば、僕は世の中を優しい方に転がせるような人でありたい。社会悪や、無意識から来る怠惰に揉まれて、生きづらくて元気がなくなっちゃっている人たちが、僕の遺したコンテンツを食べて視野が広がり前向きになれるような、公園の止まり木のような存在として、明るく楽しい自分を残していきたい。

寺田寅彦「庭の追憶」
(2024年9月13日取得)/ aozora.gr.jp より

あんま長くない&文章硬くないから読みやすいし、青空文庫でタダ読みできるから、ヒマがあったら是非読んでほしい……

ここまで読んでくれて、アリガトな!

食べ物と同じように、摂取したコンテンツが同一でも、その人が受け取る感情は千差万別。
「あ〜、なんか共感できるな〜」「暇つぶしには丁度良かった」「面白かった!」「心に刺さった……」など思っていただけてたら幸いです。
色んな人に存在を知ってもらうという事が大切なので、もしよかったら「#じぇらーたるーぽ」「#gelatalupo」タグを付けて各種SNSなんかに共有したりして感想言ったり拡散してもらえると……嬉しいしありがたいなぁ……(((◜ω◝)))

「おもしれーゼラチン……飼ってやっても良いぜ……」という方はプロフィールから辿ってマンガを読んでいただくなりFANBOXかなにかでちょこっとご支援してもらえたら生きていられてかなりたすかる。うれしい。心からの感謝と「あなたも幸せにな〜れ!」の気持ちを飛ばしながらミリしらランバダを踊ります。

随筆:冷凍オオカミの独唱

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